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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

菅原文太もS・ジョブズも ピンピンころりとがんで死にたい

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 新型コロナウイルスの感染者は、8割が軽症、あるいは無症状で済む一方、2割は重症化するといわれます。怖いのは、発症から亡くなるまでのスピードがとても速いこと。その恐ろしさは、コメディアンの志村けんさん(享年70)の訃報で強く思い知らされました。

「入院中の対面が許されず、感染予防のため火葬場にも行けなかった」とは、志村さんの兄・知之さんの言葉。新型コロナで亡くなると、死に水を取ることさえかなわない可能性があるということです。

 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第30条によると、家族が一類、二類、三類または新型インフルエンザ等で亡くなった場合、遺体の移動の制限・禁止、火葬の原則、24時間以内の火葬が定められています。分かりやすくいうと、自宅に連れて帰れず、病院から直接、火葬場に向かうため、家族や友人と最後の時間を過ごすこともできないのです。

 日本人の理想の死生観は、「ピンピンころり」といわれます。亡くなる直前まで元気でピンピンしていて、あるときころりと逝くこと。死ぬことをあまり意識していないので、死の恐怖とは無縁です。

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