著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」名誉院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

なぜ睾丸は2つなのか…片方が不全になっても補えるから?

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 ところが、通常2つあるはずの精巣が、片側もしくは両側ともない状態で生まれてくる新生児がいます。これを「停留精巣」といって、精巣の下降が不十分で途中で止まっているのです。生後6カ月までは自然に精巣が下りてくる場合がありますが、1歳を過ぎると自然下降は期待できません。放置するとがん化しやすかったり、精巣につながる精管や血管がねじれる精索捻転(せいさくねんてん)になりやすいといわれ、2歳までに手術することが勧められています。

 また、精巣があったりなかったりする場合があります。これは緊張や刺激で精巣が高い位置に引っ込んで、お風呂に入ったときやリラックスした状態では陰のうの位置に戻る「移動性精巣」です。この場合には治療の必要はありません。

 性機能が活発な20~50代に起こりやすいのは「片側にタマが2つある」という症状です。これは精巣で作られた精子を一時的に保存する精巣上体(副睾丸)の管が虚弱になり、袋状に膨らむ「精液瘤(りゅう)」です。陰のうの腫れや痛みがなければ、治療の必要はありません。ただし、精巣がんの可能性もあるので、受診して鑑別してもらうことが大切です。

 お風呂に入ったとき、たまには精巣が何個あるか確認してみましょう。

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