(4)健康食品で「生活の質」を上げる方法…「薬」ではない

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 昨年の小林製薬のサプリ事件を契機に日本の健康食品制度は大きな変革がなされ、保健機能食品についてはかなり安全な製造体制が整えられてきた。しかし、非常に多くの健康食品が身の回りにあふれているなか、どう利用すればよいか? 一般社団法人日本食品安全協会代表理事である長村洋一藤田医科大学名誉教授が言う。

「健康食品に否定的な医療職者の考え方の誤りは、健康食品と医薬品を混同している点にあります。確かに食後の血糖値の上昇を抑制、血圧上昇抑制などを標榜する健康食品は多数存在しますが、その効果は医薬品とは比べものになりません。そこで彼らから見ると『こんな効果の弱いもので治療はできないよ』という結論になります。しかし、この点が大きな誤りです。健康食品は法律的にも食品であり、病気の治療に用いるものではありません。しかし、食は医の根源と古来言われているように、食の在り方はわれわれの健康を支配しています」

 例えば減塩で循環器疾患が減る、野菜を多く摂取する人にがんが少ない、魚をたくさん食べる人は太らない、といった食生活の在り方と健康に関する研究論文は近年多数報告されている。そうした研究からあぶりだされてきた特定の成分が保健機能食品の素材となっているケースが非常に多い。

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