著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」名誉院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

【すそワキガ】強いほど性ホルモンが活発に働いている証拠

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 パンツの中は風通しが悪く、熱がこもりやすいので臭いの発生源になりやすい部位です。特に夏は大量に汗をかくので臭いも強くなります。外陰部は毎日、お風呂で丁寧に洗って清潔にしておくことが大切です。

 体に分布している汗を出す汗腺は、「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類あり、性質や役割が異なります。エクリン腺は全身の皮膚に分布していて、主に体温調節のために汗を出しますが、精神的緊張や味覚刺激によっても発汗します。

 一方、アポクリン腺は脇の下、乳首周り、外陰部の外側(すそ)など、限られた部分にしかありません。

 そして毛根に汗を出す開口部があり、主に情緒(感情)刺激で発汗するのが特徴です。

 そもそも汗自体には臭いを放つ物質はほとんど含まれていません。汗が皮膚の表面でアカや皮脂などと混じり合って、それを皮膚の常在菌が分解することで臭いが発生するのです。

 しかし、エクリン腺の無色透明の汗(99%が水分)と違って、アポクリン腺の汗は白く濁っていて脂質やタンパク質などが多く含まれています。そのため細菌に分解されると臭いが強くなるのです。

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