度重なる「血圧」の治療目標引き下げと「降圧剤」の売り上げの関係を調べて見たら
日本高血圧学会が6年ぶりに治療ガイドラインを改定し、75歳以上の最高血圧の治療目標をこれまでの140㎜Hg未満から「130㎜Hg未満」に引き下げた。理由は、高齢でも血圧を下げることは脳卒中の予防などにつながることが明らかになったためだという。そこで気になるのは血圧の基準値・治療目標の厳格化のたびにネットなどでささやかれる臆測。「改定は薬を売らんがための方便ではないか」というのだ。実際はどうか? 長浜バイオ大学(医学情報学)の永田宏前教授に話を聞いた。
高血圧の基準値・治療目標値の厳格化は進んでいて、2014年以降の高血圧ガイドラインでは次のようになっています。
■2014年度:140/90(家庭血圧135/85)以上が高血圧。ただし、75歳以上は150/90が高血圧。
■2019年度:診断基準は従来通り。ただし74歳以下は診察室血圧130/80(家庭内血圧125/75)以上を高値血圧とする。また75歳以上も140/90以上で高血圧とする。