【鴨】「肺」に潤いを与えつつ「血」も補充し、老人性乾皮症を改善
最近、背中やすねのあたりがカサカサする。かゆくて不愉快……。シニアの場合、もしかしたら「老人性乾皮症」かもしれません。皮脂の分泌が減少したシニアによく見られる皮膚の乾燥性疾患です。皮脂や汗の分泌、保湿成分が減り、皮膚のターンオーバーが遅くなって、表皮の水分量が低下することで起こります。
皮脂分泌量は加齢とともに減少し、男性は60代、女性は40~50代にかけて急速に失われます。また、脱落するはずの角質細胞が表皮に残り、角質層が厚くなることも加わって乾燥がひどくなるのです。空気が乾燥する秋や冬に悪化しやすく、暖房による室内の乾燥や入浴時の洗いすぎも要因になる場合があります。
症状としては、腰回り、背中、すねのあたりの皮膚が白く乾いてはがれかけた角質がうろこのように付着し、カサつき、白く粉をふいた状態になります。かゆみを伴い、次第にわずかな刺激にも過敏に反応するようになり、かゆさが悪化する傾向があります。
さらに、かくことで炎症が起きて、赤みを伴ってかゆみがひどい「皮脂欠乏性湿疹」、かき壊しによって水泡や手のひら大の赤みが現れたりする「貨幣状湿疹」へと進行する場合もあります。