著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

データで読み解く新型コロナの正体 第2波は第1波より弱い

公開日: 更新日:

「感染者、過去最多!」「10日間連続〇〇人超!」といったニュースが連日流れてくるのだから、ますます不安が募る。しかしこういうときこそ冷静になって、信頼できるデータを評価し直すべきだろう。

 政府も自治体もデータ公開には消極的だが、東京都は「新型コロナウイルス陽性患者発表詳細」と称するファイルを公開している。感染者ごとに「公表年月日」「患者の年代」「性別」など、ごく限られたデータを載せただけで「詳細」とは言い難いものだが、それでもないよりはマシだ。その他の発表資料と組み合わせれば、全体像がそれなりに浮かび上がってくるだろう。それに東京都は感染拡大の震源地だから、他県にとっても参考になるはずだ。

 政府の緊急事態宣言は5月25日に解除された。それ以前を仮に「第1波」と呼ぶことにしよう。一方、6月末から7月上旬にかけて、感染者が再び増え始めた。区切りよく7月1日からを「第2波」と呼ぶことにする。第2波はまだ継続中だが、この原稿を書いている8月7日までのデータを使うことにする。

 第1波と第2波の状況を比較しよう。まず感染者数だ。第1波は5133人(男2919人、女2207人、不明7人)、第2波は8882人(男5390人、女3490人、不明2人)で、この数字だけを見ると、第2波のほうが強い印象を受ける。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」