著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

流行期過ぎたインフル以外も…5、6月も死亡数の減少は続いている

公開日: 更新日:

 人口動態調査には、今年の5、6月分の速報数が載っている。死亡数だけの簡単なものだが、それでも参考になる。1月からの累積死亡数は、次のようになっている。

●2020年(1~6月) 69万958人
●2019年(1~6月) 70万7211人

 差は1万6253人。

 1~4月の減少数が1万444人だったので、同じペースで減少が続いているとすると、6月末までに、その1・5倍の1万5666人が減少する、という計算になる。しかし実際には、それより600人近く余計に減っている。もちろん、5、6月の数字は速報値なので、あとで少し修正されるかもしれない。しかし1~4月の死亡数減少の勢いが、5、6月も維持され、しかも若干強まっているらしい、という点は変わらないだろう。

 だがそのことが、さらに問題を複雑にしている。というのも例年5、6月はインフルエンザのシーズンが終わっており、患者も死者もほとんどいないからだ。2019年5、6月における死者は、わずか63人だった。当然、インフルエンザに起因する肺炎で亡くなる人も限られてくる。つまり5、6月期における呼吸器系の死亡数は「減りしろ」がほとんど残っていないのである。それでも、全死亡数の減少が同じペースかそれ以上で進んでいる。ということは、つまり呼吸器系以外で亡くなった人が、もっと減っていなければならないのである。

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