新型コロナ重症化は抗うつ薬で抑えられる ワシントン大が発表

公開日: 更新日:

「フルボキサミンは、小胞体という器官に存在するシグマ―1受容体に、抗うつ薬の中で最も強く作用する薬で、私たちが1996年に最初に報告しています。そのメカニズムが、敗血症、ひいてはコロナ重症化の予防に関係していると考えられます」(橋本教授=以下同)

■服用群で悪化はゼロ

 ワシントン大学の研究では、フルボキサミンを投与した80人で呼吸器症状が悪化した人は0人。それに対し、プラセボ群では6人(8・3%)が悪化した。「呼吸器症状の悪化」の基準は、「息切れ、または肺炎による入院」「室内空気中の酸素飽和度が92%未満、または酸素飽和度92%以上を達成するための補助酸素の必要性」の両方を満たすこと、とした。

 では、なぜフルボキサミンがコロナの重症化を防ぐことができるのか?

 コロナに感染すると、ウイルスは細胞小器官の一つである「小胞体」という場所で複製し、増殖する。この際、引き起こされるのでは、と考えられているのが、小胞体ストレス(炎症)だ。小胞体ストレスは細胞にダメージを与えるので、症状が重症化する。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  2. 2

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 3

    N党・立花孝志容疑者にくすぶる深刻メンタル問題…日頃から不調公言、送検でも異様なハイテンション

  4. 4

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  5. 5

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  1. 6

    高市首相「議員定数削減は困難」の茶番…自維連立の薄汚い思惑が早くも露呈

  2. 7

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 8

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然

  4. 9

    高市首相は自民党にはハキハキ、共産、れいわには棒読み…相手で態度を変える人間ほど信用できないものはない

  5. 10

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗