新型コロナ重症化は抗うつ薬で抑えられる ワシントン大が発表

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「フルボキサミンは、小胞体という器官に存在するシグマ―1受容体に、抗うつ薬の中で最も強く作用する薬で、私たちが1996年に最初に報告しています。そのメカニズムが、敗血症、ひいてはコロナ重症化の予防に関係していると考えられます」(橋本教授=以下同)

■服用群で悪化はゼロ

 ワシントン大学の研究では、フルボキサミンを投与した80人で呼吸器症状が悪化した人は0人。それに対し、プラセボ群では6人(8・3%)が悪化した。「呼吸器症状の悪化」の基準は、「息切れ、または肺炎による入院」「室内空気中の酸素飽和度が92%未満、または酸素飽和度92%以上を達成するための補助酸素の必要性」の両方を満たすこと、とした。

 では、なぜフルボキサミンがコロナの重症化を防ぐことができるのか?

 コロナに感染すると、ウイルスは細胞小器官の一つである「小胞体」という場所で複製し、増殖する。この際、引き起こされるのでは、と考えられているのが、小胞体ストレス(炎症)だ。小胞体ストレスは細胞にダメージを与えるので、症状が重症化する。

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