「コロナ感染対策」の勘違いを改めて見直す 変異株も続々出現

公開日: 更新日:

■空間噴射で効果のある濃度は人体に影響

 空間に噴霧するタイプの消毒も疑問が多いという。

「CDCは『消毒剤の空間噴霧は、空気や環境表面の除染方法としては不十分』としています。1年ほど前には、オゾンによるウイルス対策が話題になりましたが、大きな効果は期待できません。オゾンが殺菌作用に優れているのはたしかですが、ウイルスを不活化させるには人間が死亡するくらいの高濃度にする必要があります。人体に影響を与えない微量のオゾンを発生させる機器では、ウイルスを死滅させることはできないのです。ですから、店舗や家庭に一般的なオゾン発生器を設置しても安心はできません。また、二酸化塩素分子や次亜塩素酸水などの成分で空気中のウイルスを除去する置き型タイプの商品も、閉鎖した狭い空間で長時間使用しなければ効果は望めません。換気しているうえに人間がいる生活環境では期待できないと考えた方がいいでしょう」

 ほかにも、手袋を装着して商品の受け渡しやレジ打ちをしていても手袋が汚染されていたらまったく意味がない。会計の際に金銭をトレーに置いてやりとりする行為は、本来は店員と客の距離を保って飛沫感染を防ぐ目的で行われるものだが、最近は距離は無視され、手と手が触れないようにするために行われている印象だ。もちろん、それでは感染対策にならない。

 せっかく感染対策をするのなら、あらためて何を目的に行うのかを見直し、正しい方法を実践したい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃