著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

なぜ公園でくつろぐ高齢者は蚊に刺されてもかゆく感じないのか

公開日: 更新日:

 それを過ぎると、いよいよ最終段階です。体内では、蚊の唾液に対するIgGと呼ばれる抗体が作られるようになっています。IgGは強力な抗体で、蚊に刺されると、即時反応よりも早く唾液成分と反応して中和してしまいます。そのため即時反応がほとんど起こらず、痒みや腫れが生じなくなるのです。高齢者の多くがこの段階に達しているため、夕涼みの公園で蚊に刺されても、平気でいられるのです。

 ちなみに私は還暦を少し超えており、すでに遅延反応はなく、即時反応だけが残っています。しかし刺された直後はかなり痒いので、まだIgG抗体が少ないのかもしれません。しかしあと何年かすれば、公園の先輩たちの仲間入りができるかもしれません。ただしそのためには、毎年十分に蚊に刺され続けるという、苦しい修行を積む必要があるので、どうしたものかと思案に暮れているところです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず