著者のコラム一覧
田中智子「うぐいすヘルスケア株式会社」代表取締役

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

耳鳴りの9割が難聴 脳に入る音が減り脳が勝手に音を作り出す

公開日: 更新日:

 原因不明の耳鳴りで悩む人の約9割が、実は難聴だということをご存じでしょうか? 難聴で脳に入っていく音が少なくなり、脳が音を勝手に作り出してしまうことが原因ともいわれています。

 この難聴と耳鳴りの不思議な仕組みが解明されたのは、ここ10年ほどのこと。耳鳴りの改善療法のひとつに、音響療法といって、川の音や森の音などをCDやラジオで音を流し、周囲に豊富な音がある環境を人工的につくって、耳鳴りの音が際立つのを防ぐ方法もあるほどです。

 このことからも、補聴器で脳に音(生活の音・会話の音・日常の音)を届ける大切さを理解していただけるかと思います。

 実際、当店で補聴器を購入される方の中にも、耳鳴りを気にする方が少なくありません。耳鳴りは気にし始めると余計に気になり、悪循環となるもの。

 また認知制御の低下でネガティブな感情が強くなると、耳鳴りをより気にするようになるともいわれており、耳鳴りそのものに気を向けないように指導することも大切です。

 現在65歳以上の高齢者では、30%以上が耳鳴りで苦痛を感じているとされており、この先さらなる高齢化や社会環境の変化によるストレスによって、この耳鳴り患者は増加すると予想されます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々