お米を食べる量は減っているのになぜ糖尿病は増えてるのか

公開日: 更新日:

 では、何が糖尿病を増やしているのでしょうか? 一時、日本人がマグネシウムを多く含む大麦や雑穀などを食べなくなった1960年代を境に糖尿病が増え始めたとして、マグネシウムの摂取と糖尿病との関連が注目されました。実際、マグネシウムはインスリンの働きを良くして糖の代謝を改善することが示唆されており、マグネシウム摂取により糖尿病のリスクが低くなることが欧米の研究で報告されています。しかし、これは必ずしも定説になっているわけではありません。

 むしろ便利になって体を動かさなくなったことが問題だと私は思います。

 実際に平成9年度(1997年度)国民栄養調査では一日の歩数は男性8202歩、女性7282歩だったのに、平成30年度(2018年度)では男性6794歩、女性5942歩と減少しています。

 お米には糖質以外にミネラルなど体に良い栄養素が含まれていて、お米に含まれるタンパク質は、小腸でつくられるホルモン(インクレチンの一種)を活性化させ、インスリン分泌を促進するという話もあります。糖尿病が気になる人はまずは普段、体を動かすことを考えた方がいいのではないでしょうか。

(弘邦医院・林雅之院長)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  3. 3

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  4. 4

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  5. 5

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  1. 6

    12月でも被害・出没続々…クマが冬眠できない事情と、する必要がなくなった理由

  2. 7

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  4. 9

    黄川田地方創生相が高市政権の“弱点”に急浮上…予算委でグダグダ答弁連発、突如ニヤつく超KYぶり

  5. 10

    2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも