肥満・糖尿病・脂肪肝は「肝がん」のリスクを上げる…がん死亡数では第5位

公開日: 更新日:

 次に、糖尿病だ。

「米国、日本どちらの研究においても、糖尿病の人の肝がん死亡リスクは約2倍高い。糖尿病患者の死因の6%は肝がんという糖尿病学会の報告もあります」

 さらに、肝臓に脂肪がたまる脂肪肝も、肝がんリスクを高める。

 脂肪肝には、アルコールをほとんど摂取しなくても発症するNASH(非アルコール性脂肪肝炎)があり、近年はこのNASHによる肝がんも増えている。NASHは、肥満や糖尿病、脂質異常症、高血圧がある人にリスクが高い。

 こうやってみると、糖尿病、脂肪肝ともに、肥満が関係しているわけだがーー。

「メカニズムとして、内臓脂肪が蓄積されるとアディポサイトカインというホルモンの分泌不全が起こり、炎症やがんを促進させる因子が増え、がんを抑制する因子が減る。また肥満はインスリン抵抗性を起こすため膵臓がインスリンをたくさん出すようになり、このインスリンががん細胞の増殖にかかわっていると考えられる。さらに、インスリンは門脈を通って肝臓に最初に流れ込むため、肝臓に最も影響を与えるとみられる」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  4. 4

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  5. 5

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  1. 6

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  2. 7

    DeNA藤浪晋太郎がマウンド外で大炎上!中日関係者が激怒した“意固地”は筋金入り

  3. 8

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます

  4. 9

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  5. 10

    吉村府知事肝いり「副首都構想」に陰り…大阪万博“帰宅困難問題”への場当たり対応で露呈した大甘な危機管理