著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

坂本龍一さんは体力低下を告白 8割が苦しむ“がん悪液質”の2つのサイン

公開日: 更新日:

 では、坂本さんの状態の悪さの原因は何なのでしょう。皆さんも気になるところだと思います。NHKの番組の様子や報道されたことからの推測ですが、がんによる悪液質が影響しているのでしょう。

 がん悪液質とは、複合的な代謝異常による症候群を指します。がん細胞は筋肉や脂肪を分解し、大量のブドウ糖をエネルギーとして増殖。やせて筋肉が減少するのは、そのためです。

 がん悪液質になると、少し動いただけでも疲れやすく、疲れるから動かなくなります。そうすると、余計に体力も筋力も低下する悪循環に陥るのです。同時に生理活性物質の作用によって、食欲不振が強まります。それによっても、体重低下が悪化するのです。

 健康な人でも体調を崩すと食欲がダウンしますが、がん悪液質による食欲不振は一過性ではなく、長期にわたるのが特徴。食欲低下と体重減少が見られたら、早期にがん悪液質を治療することが大切です。

 進行がんでは、4~8割にがん悪液質が認められ、死亡する1~2週間前では8割以上が体重減少になるといいます。ですから、がんと診断された後は、過去半年との比較で体重の5%以内の減少に食い止めるような食事療法を心掛けることがひとつ。もうひとつは、軽い有酸素運動や簡単な筋トレで筋肉をキープすることです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相、病気を理由に辞任? 囁かれるショートリリーフは麻生指名で「茂木敏充」か

  2. 2

    阪神1位・森下翔太を英才教育 父親が明かす「マイホーム購入の判断も野球ありきでした」

  3. 3

    中傷動画疑惑めぐる高市首相「虚偽答弁」の“証拠”出た! 木下剛志秘書の「回答書」公開され万事休す

  4. 4

    阪神・森下翔太がファンから「態度悪い」と非難されるワケ…球宴中間投票セパ最多21万票なのになぜ

  5. 5

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  1. 6

    野村監督は事実上の“解任”だった 仮にCS突破で日本一になったとしても未来はなかった

  2. 7

    嵐活動終了で松本潤との「結婚待望論」再燃も…キッパリ否定の井上真央が送る“幸せシングルライフ”と結婚観

  3. 8

    「中傷動画」疑惑で高市首相またブチ切れ答弁連発し逃げ切り画策も…露呈した重大な“落とし穴”

  4. 9

    もはや誰が見ても一目瞭然 高市早苗はオツムも器も「首相失格」

  5. 10

    個人情報保護法“改悪”であなたの医療情報はAI開発にダダ漏れ デジタル大臣「氏名削除難しい」と詭弁で居直り