著者のコラム一覧
森大祐整形外科医

整形外科全般診療に長年携わる。米国トーマスジェファーソン大学で人工肩関節の臨床研究を行い、2000例超の肩関節手術を経験。現在は京都下鴨病院で肩関節や肘関節、スポーツ障害患者に診療を行う。サイトで整形外科疾患の情報を発信。

サイレントマニュピレーションで腕を上げられるようになった

公開日: 更新日:

「ユーチューブで見ました。あんなに肩が動くようになるなら、頑張って治療を受けてみます」

 五十肩が進行して、難治性になった患者さんに、「サイレントマニピュレーション」を提案した時のことです。動かなくなった肩に麻酔をかけて動かし、関節の柔軟性を取り戻す──と言っても想像つきにくいですよね。最近は、治療法を紹介したユーチューブもあるので、患者さんに理解してもらいやすくなりました。

 さて、治療当日です。「エコーで神経を見ながら、神経の周りに麻酔薬を注入しますね」と私。患者さんの反応は、「(首に刺した)注射はあまり痛くない。え、もう終わったんですか?」でした。

 麻酔が効いてくるまでしばらく待ちます。10分後、感覚がなくなったのを確認し、患者さんの腕をつかみ、さまざまな方向へ動かし始めました。

「あ、痛くない。(違う方向へ動かすと)その部分は今、少しだけ痛みがあるような」

「この処置は麻酔が効いていないとできませんから、大丈夫ですよ」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  3. 3

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 4

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 5

    高市首相「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」どこへ? 中国、北朝鮮、ロシアからナメられっぱなしで早くもドン詰まり

  1. 6

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  2. 7

    阪神・佐藤輝明の侍J選外は“緊急辞退”だった!「今オフメジャー説」に球界ザワつく

  3. 8

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  4. 9

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 10

    古川琴音“旧ジャニ御用達”も当然の「驚異の女優IQの高さ」と共演者の魅力を最大限に引き出すプロ根性