著者のコラム一覧
奥真也医師、医学博士、経営学修士。医療未来学者

1962年大阪生まれ。東大医学部卒業後、フランス留学を経て埼玉医科大学総合医療センター放射線科准教授、会津大学教授などを務める。その後、製薬会社、薬事コンサルティング会社、医療機器メーカーに勤務。著書に中高生向けの「未来の医療で働くあなたへ」(河出書房新社)、「人は死ねない」(晶文社)など。

がんの診断・治療はゲノム医療と新世代コンピューターが個別化治療を実現する

公開日: 更新日:

 周囲にある正常な細胞を傷つけずにがん細胞だけを攻撃する新たな治療は他にもある。ホウ素中性子捕捉療法だ。がん細胞に特定の元素(ホウ素)を取り込ませた後、中性子を照射することでがん細胞のみを障害するという。これまでは中性子を放出する機械が巨大になるため普及しなかった。しかし近年、小型加速器の開発が進み、今後はより多くの人にホウ素中性子捕捉療法が受けられるようになる。

「がんで失われた臓器や組織を再生する再生医療技術が進み、角膜、皮膚、軟骨だけでなく、いずれは腎臓や肝臓、心臓も再生できるようになるでしょう。がん患者はがんで亡くなるわけではなく、こうした重要臓器ががん細胞によって圧迫したり、機能を失ったりした結果として亡くなるわけで、臓器再生技術が進めばがんで亡くなる人の数はぐっと少なくなるでしょう」

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