著者のコラム一覧
清水俊彦東京女子医大脳神経外科客員教授

東京女子医大脳神経外科客員教授。「汐留シティセンターセントラルクリニック」の頭痛外来には全国から患者が訪れる。

腹筋運動中に頭痛…脳の検査で意外な重大病が発見された

公開日: 更新日:

 筋トレ中は強く息むものですし、いつの間にか呼吸を止めていることも多い。脳の静脈圧が上昇し、脳に過剰な負荷がかかってしまいます。若い世代ならともかく、中高年の方にはあまりハードな筋トレは私はおすすめしていません。緊張型頭痛だけではなく、脳出血などの病気を誘発する可能性も出てきてしまう。

 中高年の方はランニングやウオーキングなど、激しすぎないトレーニングに変えてみるのはいかがでしょうか。

 上記の女性の場合は緊張型頭痛ですが、こんな例もありました。ある中年男性の患者さんですが、この方は自宅での筋トレが日課。ところがある日、頭部を抱え左右にひねる腹筋運動中に、頭部を右に向けて息むと、右の頭全体が腫れるような頭痛が起きることに気づいたのだそう。

 ところが、左側で同じ運動を行っても頭痛は起こらない。来院された患者さんからその話を聞き、なにかおかしいと感じた私は、すぐにMRI検査を行いました。結果、左右の前頭葉を仕切る大脳鎌という脳硬膜を発生母地とした、良性の脳腫瘍が右前頭葉にあることが判明。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ