聴力は問題ないのに会話の内容がわからない…それは「APD」の可能性

公開日: 更新日:

 聞こえているのに聞き取れない──。近年、注目されているのが「聴覚情報処理障害/聞き取り困難症(APD/LiD)」だ。聴力検査では異常はないのに聞き取りにくさを感じ、日常生活に支障をきたす。APDの研究に力を入れ「マンガでわかるAPD 聴覚情報処理障害」の著者でもある大阪公立大学大学院医学研究科耳鼻咽喉病態学の阪本浩一氏に詳しく聞いた。

 APDとは、通常の聴力検査では問題はないものの、騒がしい場所、電話越しといった相手の口元が見えない状況、会議など複数人が同時に話す場面など、特定の環境下で聞き取りにくさが生じる病態をいう。普段から聞き返しや聞き間違えが多かったり、長い話の内容を理解しにくいのが特徴だ。

「学生の場合、先生が話している内容が聞き取れず授業についていけない、友人たちとの会話についていけないことで自覚します。学生時代には悩んでいなかった人が就職を機に上司の指示を聞き取れず、『なんで聞いていないのか』と指摘され初めて自覚するケースも少なくない。ただし、静かな場所での1対1の会話は問題なく行えるので周囲の理解を得にくく、“気にしすぎ”と片づけられやすい」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?