聴力は問題ないのに会話の内容がわからない…それは「APD」の可能性

公開日: 更新日:

 APDの人は音を感知する内耳、中耳、外耳の機能に問題はないものの、聴覚情報を処理する脳の中枢神経に何かしらの問題があり、聞き取りが困難になるとされている。

 背景に発達障害が関係していると考えられ、阪本氏がこれまでに行った研究で関連性がより表面化しているという。

「APDと診断を受けた人の23%は発達障害を認めますが、その他にも診断には至らないグレーゾーンの方が多く含まれている可能性があります。また、80%以上は発達の凹凸が認められ、それを背景にした聞き取り困難の可能性があります。人は話を聞く際、相手に注意を向ける必要があります。しかし、発達障害のひとつADHD(注意欠如・多動症)の場合、特性によって聞き取るべき音を脳内で選択できないので、聞き取り困難が生じると考えられます」

 ほかにも、心理的ストレスで一時的に聞き取り困難が生じる可能性が高いと考えられているが、原因が多岐にわたるので診断基準が定まっていない。

■診断できる医療機関は限られるのが現状

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」