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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

ゼノフォビア=外国人嫌悪はメンタルにも悪影響を与える

公開日: 更新日:

 「ゼノフォビア」という言葉、日本でも聞かれるようになってきました。厳密には、見知らぬ人や外国人に対する恐怖や憎悪を意味します。

 直近だとバイデン大統領が、日中印の成長を阻害している要因の1つが「外国人嫌悪」と発言してニュースになりました。

 確かに年間100万人もの移民を受け入れているアメリカは、少子化にもかかわらず人口増加を続けています。数だけでなく、世界を相手にするビジネスにとって、多様な働き手がすぐそこにいるのも大きなアドバンテージです。アメリカが経済的に一人勝ちしている理由はまさに移民です。

 ただアメリカに外国人嫌悪がないわけではありません。トランプ前大統領は根拠なく、移民を犯罪者扱いする発言を頻繁にしますが、これはゼノフォビアを助長しています。

 こうした嫌悪は差別にもつながります。特にアジア系移民やその子供たちは、アメリカ人なのによそ者「永遠の外国人」扱いされ、差別の対象になりやすいことで知られています。暴力をはじめとしたヘイトクライムの犠牲になったり、微妙な差別発言の積み重ね、マイクロアグレッションを受ける場合もあります。

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