著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

災害時の医療支援は必ずしも美談ばかりではない

公開日: 更新日:

 その時の教訓から、今回は無理せず活動しようと臨みました。手持ちの睡眠導入剤も活用して無理にでもしっかり休んで最後まで活動することを優先しました。おかげで派遣から戻った後もしっかり仕事をすることができました。

 それでも帰った直後は“災害時モード”になっていたのか、いつもより速い判断と行動、口調も厳しめとなっていたように思います。体が活性化しているのか、派遣後一定期間は腰痛が消えていましたし、花粉症の症状も改善していました。不思議です。

 じつは強い使命感が悪い方向に作用するケースもあります。褥瘡などの患者さんに対し、一般的には継続できないような特殊な治療を行うなどもあったと聞いています。スポットで支援に入った医療者は、その地域で継続的にできる医療を考えながら活動する必要があるのです。

 私も現地では周囲の方々にいろいろとご迷惑をかけたこともあったと思います。もっと勉強していれば……といった思いは、災害時だからというわけではなく平時でも感じることです。医療者はいざという時に備えて、平時から努力しておく必要があるのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「時代に挑んだ男」加納典明(43)500人斬り伝説「いざ…という時に相手マネジャー乱入、窓から飛び降り逃走した」

  2. 2

    「時代に挑んだ男」加納典明(44)玄関で“即挿れ”&即帰、次へハシゴ…「湧き出る欲望に正直なんだ」

  3. 3

    U18高校代表19人の全進路が判明!プロ志望は7人、投手3人は中大に内定、横浜高の4人は?

  4. 4

    永野芽郁が“濡れ場あり”韓流ドラマで「セクシー派女優転身、世界デビュー」の仰天情報

  5. 5

    広瀬アリス&赤西仁の交際報道に《裏切られた》…女性ファンが“オタクアピール”に強い拒否反応

  1. 6

    巨人に漂う不穏な空気…杉内投手チーフコーチの「苦言連発」「選手吊るし上げ」が波紋広げる

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    黒木メイサの新恋人報道でジャニーズJr.ファン大パニック…発端は週刊文春公式Xの「大物ジュニア」だった

  4. 9

    次期巨人監督へ桑田二軍監督が腕まくり! 松井秀喜氏への“つなぎ登板”は球団の思惑とも合致

  5. 10

    沖縄尚学・末吉良丞の「直メジャー」実現へ米スカウトが虎視眈々…U18W杯きょう開幕