(3)心臓のあたりが痛い…大概は「逆流性食道炎」

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 というわけで、胸が痛いからといって狭心症とは限らない、という、いかにも医者が上から目線で「こんな話があるから、みんなに教えてやるぞ!」という、あるあるの医者ばなしでしたが、今回のお話はここからが本論です。

「胸がときどき痛いんです!」という患者さんに、こんなふうに説明するのですが、頑として理解いただけないことがあります。

「理論的な裏付けなく信じ込んでしまった理屈を、他人が理詰めで説明しても理解しない」とは、「ガリバー旅行記」の作者ジョナサン・スウィフトの言葉です。

 皆さんも今までの人生でそういう「理屈抜き」の頑固な考えの人が立ちはだかった経験がおありでしょう。詐欺師は巧みにそんなところをかぎつけてだましにかかります。

「検査なんかしなくてもお医者さんなら診断がつくでしょう」と検査をかたくなに拒否する人などいっぱいいます。「効かない薬なんてあるんですか?」と患者さんに言われることもあります。私にとって世の中は効かない薬だらけなんですが。

 先日、40歳ぐらいの男性が同年代の女性に付き添ってもらって来院して、「肺が悪いと小さいときから言われて薬をもらっています。最近、息が苦しいんですが、どうしてですか? 肺の病気と関係があるんですか? 心臓は大丈夫なんで調べてもらわなくて結構です」と言われました。

 私は一瞬、わが身の危険を感じました。もう医者をやめようかな、とも思いました。(つづく)

(南渕明宏/昭和大教授)

【連載】心臓外科医が教える患者のための基礎知識

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