(14)ああ、私は「介護者」になったのだ…この気づきが生活を一変させた

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 身近に介護経験のある人のいない私には、その世界がまったく見えていなかったのだ。認知症のことを調べるだけではなく、これから始まる「介護者」としての生活に対する知識を深めなければならないようだ。

 そう気づいた私に、インターネットは今度は違う情報をもたらしてくれた。介護に関するNPO法人などの団体の存在だ。介護に関する様々な情報をまとめ、発信しているこれら団体のウェブページをくまなく読み、勇気づけられるとともに、運営者の真摯な姿勢に心を打たれた。

 なかでも遠距離介護コミュニティ「NPO法人パオッコ」(当時。現在は親の介護を経験した世代自身のこれからの生き方や老い方を考えることに焦点を当てた「パオッコ2」)の代表である太田差惠子さんが書いていらっしゃった「(親が)寝たきりになって初めて介護が始まるのではありません。親の老いが気になり始めた時から始まります」という言葉に衝撃を受けた。

 これを読んだ時に初めて、ああ、私は「介護者」になったのだとわかったからだ。その後の私の生活を一変させる大きな気づきだった。(つづく)

▽如月サラ エッセイスト。東京で猫5匹と暮らす。認知症の熊本の母親を遠距離介護中。著書に父親の孤独死の顛末をつづった「父がひとりで死んでいた」。

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