著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

「うっかりドーピング」を防ぐために薬剤師を活用してほしい

公開日: 更新日:

 前回取り上げた「ドーピング」について続けてお話しします。

 ドーピングというと競技の成績向上のため意図的に禁止物質を摂取する行為を思い浮かべますが、じつは意図しないドーピング、「うっかりドーピング」の報告が後を絶ちません。医薬品やサプリメントの中には、禁止物質が含まれているものもあるため、競技者が使用する際には注意が必要です。

 過去には、国内の競技会においても禁止物質を含む医薬品を知らずに使ってしまったことによるドーピング違反事例が報告されていて、選手が制裁を受けています。「うっかり」であったとしても制裁が科されるケースは少なくないので、注意が必要なのです。

 たとえば、風邪薬やサプリメント、漢方薬などでも禁止物質が含まれていることがあります。漢方薬は自然のものからできているので安心と思っている方もいらっしゃるのですが、漢方薬を構成する生薬は天然物に由来していますので、主成分(薬効を持つ主な成分)はわかっていても、生薬に含まれるすべての成分が明らかなわけではありません。また、生薬の産地、栽培方法、収穫時期などで含有成分が変わるともいわれていて、生薬には不明な成分が含まれている可能性もあるのです。

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