著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

新型コロナのパンデミックは子供の発達に何をもたらしたのか?

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスの世界的なパンデミックは、大きな社会環境の変化をもたらしました。

 このような変化は、子どもの身体的、精神的な発達に影響を及ぼす可能性があります。米国では、感染拡大を防ぐために行われた大規模な外出制限(ロックダウン)の期間が長かった学区の子どもほど、学力テストの成績が悪い傾向にありました。

 そのような中、幼稚園児の発達状態を、新型コロナウイルスのパンデミック前後で比較した研究論文が、米国医師会が発行している小児科専門誌の電子版に2025年3月10日付で掲載されました。

 この研究では、米国19州390学区の幼稚園に通っていた園児47万5740人(平均6歳)が分析対象となりました。幼稚園児の発達は、①身体的健康と幸福感、②社会的能力、③情緒的成熟、④言語と認知的発達、⑤コミュニケーションと一般知識の5つのカテゴリーで評価され、パンデミック発生前(18~20年)とパンデミック発生後(21~23年)で、発達の変化率が見積もられました。変化率とは、発達の状態に関する経時的な変化を、線グラフで表した場合の平均的な「傾き」のことで、負の値が大きいほど発達の低下を意味します。

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