早くも流行 インフルエンザ の感染を防ぐには

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 毎年冬になると何かと話題になるのがインフルエンザの流行だ。

 今年は例年より1カ月以上も早く10月中旬から感染者が増え、11⽉に流⾏警報が発表されるのは16年ぶり。

 そこで、インフルエンザから身を守るための対策について考えてみることにした。

10月に入って患者が急増

 東京都内の感染症に関する情報を収集・分析、都庁の感染症対策部門や医療機関、都民に提供することで感染症の発生とまん延の防止に務めている東京都感染症情報センターでは、今年も都内419カ所のインフルエンザ定点医療機関から報告されたインフルエンザの動向を調査したところ、今月9日までの1週間で1医療機関あたりの感染者が29.03人となり、東京都はインフルエンザの「流行警報」を発表した。

 この点、実際に医療の最前線で多くの患者と毎日向き合っている一之江駅前ひまわり医院(東京都江戸川区)院長の伊藤大介先生も、

「当院でも10月に入ってからインフルエンザの患者さんが増え始め、1週間で約2倍になりました。例年には見られない異例といってもいい早さでシーズン入りしたこともあり、長期化がとにかく心配ですね」

 と今後の状況を憂う。

繰り返しかかる「リピート感染」にご用心

 今年のインフルエンザの流行が例年に比べてこれほどまでに早い原因には理由が2つあると考えられている。

 1つは「感染症対策の緩み」だ。猛威をふるったコロナ禍が一段落し、感染症対策を行うことへの意識が緩んできたことにより、マスクなどの感染症対策が不十分な人が増え、感染が拡大した可能性があるという。

 もう1つは「インバウンドの増加」である。日本政府観光局の発表によると、今年9月の訪日外国人客数は大阪万博が開催されていたこともあって9月としては過去最高の300万人を突破。今年になってからの累計でも過去最速で3000万人に達したとされている。こうしたインバウンドの増加によってインフルエンザをはじめとする感染症のウイルスが海外から持ち込まれるリスクが少なくないというのが医療関係者の大方の見方だ。

 さらに、伊藤先生は、

「近年は四季が二季化する現象が顕著になっています。しかも温暖化といわれながら冬はしっかり寒くなっており、今年は世界中で寒波が到来し日本も例外ではないと予測されています。そうなると心配なのが感染症に何度もかかってしまう『リピート感染』。1つの感染症が治りきらないうちに次の感染症にかかると、炎症が持続して臓器の機能低下につながってしまうのです」

「インフルエンザと並行してマイコプラズマやノロウイルスなども流行しており、昨年あたりからそんな人が目立って増えています。私の病院でも連続して3つの感染症にかかった患者さんがいました。今年はこうしたケースがもっと増えるかもしれませんね」

 と懸念している。

感染予防のポイントは「睡眠・運動・食事」

 リピート感染を防ぐためにはどうしたらいいのだろうか。

 伊藤先生は免疫力の低下を防ぐことが何よりも大事であり、そのための食生活や生活習慣を継続することが必要だという。

「ポイントは睡眠運動、そして食事です。睡眠時間は1日6時間以上、夜12時になる前には就寝し理想的には7時間は取っていただきたいですね。運動は何もわざわざジムに行ったりする必要はありません。若い人なら駅やマンションなどではエレベーターには乗らずに階段を使ったり、高齢者は早歩きを毎日の習慣にされるといいでしょう。あと食事は免疫機能の調節に役立ちます。風邪やインフルエンザなどの感染症の発症や悪化の予防に効果があるとされるビタミンDを含む食品を摂るようにしてください。ビタミンDには、しいたけなどのきのこ類に含まれる植物由来のビタミンD2と鮭などの魚類や卵などに含まれる動物由来のビタミンD3があり、どちらも意識して摂るようにしていただきたいものですね」(伊藤先生)

ヨーグルトで腸内環境を整える

 さらに、伊藤先生が勧める食品がある。デザートにも料理にも活用でき、スーパーなどで手軽に手に入るヨーグルトだ。

 人間の腸内には約100兆個もの細菌が生息するといわれており、人間の体の中で最も免疫細胞が活性化している場所が腸管だ。その点、ヨーグルトには腸内で働く乳酸菌が豊富に含まれていることから腸内環境を整えることで免疫力をアップさせ、インフルエンザを中心に様々な感染症の予防に効果があることが実証されている。

「ただし、ヨーグルトの摂取は続けなければ意味がありません。100~200gずつでいいので毎日必ず摂るようにするといいでしょう。私も毎朝食べていますよ」(伊藤先生)

 感染症シーズンが早くから始まり、しかも長期化が懸念される今、徹底した自己管理が何よりも必要だ。こまめな手洗いや消毒、うがい、マスクの着用など基本的な感染予防策はもちろん、感染症に打ち勝つ正しい睡眠・運動・食事を心がけたいものだ。 

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