スーパー食材「お米」と「ごはん」の力…“貧しい国ニッポン”だからこそ見直したい

公開日: 更新日:

「日本の食料自給率は1960年の79%から2022年には38%に低下しました。背景には食事の西欧化による輸入食品の増加があります。これまでは強い経済力に支えられ、海外から多様な食品を調達できましたが、今後もそれを続けられるとは限りません。より安い輸入食材や加工食品に頼る状況が続けば、栄養の質が低下するリスクが高まります」(林院長)

 すでに物価高や食料の輸入依存が進むことで、経済的理由で栄養バランスが崩れる家庭は増えつつある。これらの課題をクリアし家庭の食生活を支えるには、自給率が高く栄養価も高い「ごはん」の活用こそが現実的な手段のひとつだ。

■タンパク質も取れる

 最近米価が高騰しているとはいえ、「やはり、ごはんに注目すべきだ」と言うのは、長らく糖質利用を研究している愛国学園短期大学の平尾和子学長だ。

「米は炭水化物を主成分として、タンパク質、ビタミンB群、マグネシウム、亜鉛、食物繊維などを含む栄養価の高い食材。米を炊くことで適度な水分が加わり、便通の改善にも役立つ。また、冷やごはんなどに含まれるデンプンの一部は『難消化性デンプン』として腸内を整えます。粒状で食べるため自然と咀嚼回数が増え、視床下部を刺激して満腹感を得やすいことや、腹持ちが良いという利点もあります。ただし、食べ過ぎには注意して欲しい」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」