ケアマネやソーシャルワーカーの力量が重要なのはなぜか
■制度やサービスをしっかり把握しているか
これらのような違いはありますが、ケアマネもソーシャルワーカーも、患者さんや家族の相談に応じて必要なサービスや支援を提供するのが主な役割です。ですから、どちらの職種でも、患者さんにとって有用な制度やサービスをきちんと把握しているかどうかが重要になります。日本では、機能や能力に障害が生じた患者さんや、介護が必要な方に対してさまざまな制度やサービスが整備されています。これまで当連載でも何度か紹介したように、就労支援サービスを含めた「障害福祉サービス」や、リハビリを含む居宅サービス、施設サービス、地域密着型サービス、福祉用具サービス、介護予防サービスといった「介護保険法のサービス」、障害を負った場合に支給される「障害給付」や「障害年金」など、対象者や条件に応じてたくさんの種類があります。
その患者さんは、どんな条件に当てはまり、どのような制度やサービスが使えるのか、それぞれどこに、どんな手続きをして申請すれば認められるのか……。
先ほど触れただけでも数多くの制度やサービスがあり、対象となる条件も複雑ですから、一般の方がきちんと把握するのはかなり難解です。ですから、ケアマネやソーシャルワーカーには、それぞれ適切に、効率的に対応する正しい知識が必要なのです。