著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

目的は性欲の回復? アメリカの40~50代女性が“テストステロン大量摂取”に走るワケ

公開日: 更新日:

 問題は、女性に対する摂取の研究データがまだ少なく、安全性が十分に確認されていないことです。報告されている副作用の中には、かなり深刻なものもあります。例えば、「テスタステロンを大量摂取したところ、10代のような活力を取り戻したが、髪が急激に抜け薄毛になった」という女性のケース。鼻の下や太ももなどの体毛が濃くなったり、声が低くハスキーに変化したとの事例もあります。さらにこうした副作用は摂取をやめた後も、完全には元に戻らなかったという報告もあります。ただし、これらの報告は個々の事例が中心で、科学的な研究データはまだ非常に限られており、全体像は明らかになっていません。

 しかしこうしたリスクがあっても、テストステロンを大量摂取する女性は後をたたないようです。その背景には、男性の制欲を刺激するバイアグラなどが浸透した反面、女性の性欲を回復する薬が存在しないという不均衡があります。さらに、仕事と子育てで疲れ切った女性たちにとって、テストステロンは「もう一度自分を取り戻せるかもしれない“奇跡の薬”」のように映る。そんな心理的な要因も、このブームを後押ししていると専門家は指摘しています

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