米国の医療ドラマを見て考えされられた…現場で人を救う医師の勇気
医師と言っても彼は研修の終了間際に人妻と恋仲になり駆け落ちしたため、ライセンスを取得しておらず、正規の医師とは言えません。厳しい審判を待つ獄中で、面会に来た恋人の夫から自死を勧められますが断ります。
「深い悲しみで満たされた人生と、何もなかった人生のどちらを選ぶかとすれば、深い悲しみに満たされた方を選ぶ(南渕明宏訳)」というハリーのセリフで小説は締めくくられます。
このセリフはヌーベルバーグの記念碑的映画「勝手にしやがれ」(60年)で、ジーン・セバーグと恋人役のジャン・ポール・べルモンドとの会話にも引用された名言でもあります。
この時のジーン・セバーグのショートカットは一世を風靡しました(しかし、その後の「リリス」〈64年〉での彼女のカールしたロングヘアを見てぶったまげました! やっぱり女性の長い髪も捨てがたい)。
話を戻しますが、冒頭の救命救急科配属の上級研修医君は、これでキャリアを失うのでしょうか。ドラマは語りません。
医者を続けられたなら、間違いなく名医になることでしょう。なぜなら彼には勇気があるからです。医療の現場で人を救うのは、エビデンスでもライセンスでもありません。勇気だからです!



















