著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

高脂肪の「チーズ」で認知症を予防できる? 毎日50g以上で29%低減

公開日: 更新日:

 認知症は予防できればそれに越したことはありません。ただ、現状で確実な予防法は解明されていません。認知症は脳梗塞など脳の血管の老化が原因で起こることがあり、その予防のためには食事運動などの生活改善が重要だと考えられています。それでは、乳製品と認知症との関係はどうなのでしょうか?

 牛乳やチーズなどの乳製品は、タンパク質やカルシウムなどの栄養素が豊富で、高齢者の体力保持にも有効な食品と考えられています。ただその一方で、動物性脂肪が多く、動脈硬化を進行させやすい、という可能性も考えられます。乳製品を多く取ることは、認知症の予防につながるのでしょうか?

 昨年の神経学の専門誌に、スウェーデンの疫学データを解析した論文が掲載されています。2万7000人以上の一般住民を25年という長期間観察した結果によると高脂肪のチーズやクリームをたくさん食べていた人は、そうでない人と比較して、認知症のリスクが10%以上低下していました。特に高脂肪のチーズを毎日50グラム以上食べている人では、脳梗塞など脳の血管の異常が原因で起こる認知症のリスクが29%も低下していたのです。

 低脂肪のチーズやクリームでは、そうした認知症予防効果は認められませんでした。高脂肪の乳製品には、認知症予防の効果があるのかもしれません。

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