妊娠してくださいと告げられ…山村美智子さん子宮内膜症との闘い

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女性ホルモンの変化でへバーデン結節を発症

 ただ、治ったわけではないので、40代で子宮内膜症から「卵巣嚢腫」を発症しました。夫の転勤でニューヨークに滞在していた頃です。現地の病院を受診すると、「2つある卵巣のうちの1つが腫れていて、がんの可能性がある」と告げられました。さらに「卵巣がんは1つ取っても、もう1つもがんになる可能性が高い。しかもがんになった瞬間に命の危機となる。子供を産むつもりがないなら両方取った方がいい」という医師の見解でした。

 その時は納得して卵巣を2つとも取る手術をしましたが、後になって後悔しました。数年して帰国したら、「50代で出産した人がいる」と聞いたからです。「あのとき、卵巣を残しておけばよかった」とつくづく思いました。

 日本なら数日入院する卵巣摘出手術も、米国では日帰り手術でした。朝手術して麻酔から目覚めると、ナースが「なにか飲む?」と言ってくれたのでリンゴジュースを所望したら、キンキンに冷えたリンゴジュースが来て文化の違いを感じました(笑)。

 その後、閉経とともに子宮内膜症による症状からは解放されましたが、指の第1関節が痛みとともに変形する「ヘバーデン結節」を発症しました。女性ホルモンの変化に関係する病気だと聞いています。私は細くて長いこの指が自慢だったので、痛みにも増して、見た目の変化がショックでした。ヘバーデンの専門医院へも行きましたが、エストロゲン(女性ホルモンの薬)を処方されるだけでまったく良くなりません。

 そんな中、昨年11月には右手に「ばね指」を発症しました。痛みでボトルの蓋も開けられなければ、袋の切り口も開けられない。藁にもすがる思いでばね指の専門医を訪ね、ステロイドの注射も打ちましたが治りません。

 それが良くなったのは、股関節手術を勧められていた友人が、そこへ行ったら手術をしなくてよくなった、という気功と鍼の先生を受診してからです。症状を話すと、テーブルにあった紙に赤いペンで無造作に何かを書いたものをスッとよこして、「はい、これを指に巻いて、こっちの紙は枕の下にいれて寝なさい」と言うのです。だまされたと思ってそれをするようになったら、痛みがほぼなくなりました。友人の話では紙から“波動”が出ているらしいのですが、不思議な話です。

 こう見えて、子供の頃からずっと体が弱くて、小児喘息や小児アレルギーがあり、小学4年生から高校3年生まで片頭痛に悩まされました。だから、これでも丈夫になったのです。ただ、子宮内膜症を発症したあの頃は、猛烈に忙しかったことは確かです。そこからホルモンバランスを崩して、婦人科系の病気をあれこれ発症することになりました。

 5年前に夫を亡くしてなおさら、子供を産まなかったことを後悔しました。当時の判断はあれが精いっぱいでしたけれど、今思えば体外受精してでも子供が欲しかった。子供がいないということは、夫が亡くなっても一緒に悲しみを共有する人がいないということ。子供を産んでいたらホルモンバランスも違っていたかもしれないし……といろいろ考えてしまいました。

 今、一番気を付けているのは風邪をひかないようにすることです。持病の喘息で2カ月ぐらい咳が止まらなくなるから。でも、それ以外はとても元気です。病気とは上手にお付き合いをしなくちゃ! ですね。

(聞き手=松永詠美子)

▽山村美智子(やまむら・みちこ)1956年、三重県出身。80年にフジテレビ入社。アナウンサーとして「オレたちひょうきん族」に出演し人気を集めた。84年に結婚し、翌年退社。俳優に転身後、夫の転勤で米国NYに滞在。2009年に帰国し舞台などで活躍し、画家としての顔も持つ。著書「7秒間のハグ」では5年前に他界した夫との36年間をつづっている。11月7、8日に朗読劇「VAVAVA vol.5」(東京・目黒)公演予定。

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