痛みと抑うつの中で80歳女性が見つけた「もう一度歩く」目標
こうした何げない会話の中から、患者さんの心の状態を探ることも少なくありません。時には患者さんのそばを離れ、ケアマネジャーと情報を共有することもあります。
「これまでお薬はご自身で管理されていましたが、今日は眠剤だけ欲しいとおっしゃっていました。ただ、もう自己管理は難しいかもしれません。訪問薬局の利用も含めて、いったん全ての薬を出して、今後調整していくのがよいと思います」(ケアマネ)
「わかりました。今日はそのように処方して、今後調整していきましょう」(私)
服薬管理が難しくなっていく患者さんに対しては、より柔軟な対応が求められます。
「あのね、近くの内科クリニックにはまだ通いたいの。行けなくなるのは寂しくて。長く通っていて、信頼しているし、いろいろ相談もしてきたから」(患者)
「そうなんですね。訪問診療を受けながらでも通院は可能ですし、手術の痛みが落ち着いたら、また通院に戻すこともできますよ」(私)
体力が衰えていく中でも、「もう一度あのクリニックに自分の足で通いたい」という目標を見つけることがあります。そうした思いを引き出し、前向きな気持ちにつなげられるのも、日々の対話を重ねる中で生まれる大切な役割だと感じています。



















