(31)施設見学するも…どんどん無口に。そして恨み節炸裂
案の定、おかんはどんどん無口になり、10分ほどで「もういいよ。帰りたい」と口にした。やっぱり……。素直に従うしかなかった。でも、次はCの見学予約を取っている。機嫌を直してもらうため、自宅に寄ってお茶タイム。時間になったので行こうと誘うと、「もういいから、あんたたちが行ってきて。私はここにいるから」。
それじゃ見学にならないでしょ。なだめすかして説得し、ようやく連れて行くも、見学中は終始無言。入所者が楽しそうにイベントに参加している様子を見せて感想を聞いても「自由が一番だよ。参加しなきゃいけないの?」。強制されると受け取っていた。そして再び「早く出たい」と言い放ち見学終了。こちらのもくろみは崩れた。
老健に送っていく車中は恨み節の連続だった。いつもの「ひとりで何でもできる」に始まり「お金を任せたらあんたたちの態度が変わった」「まさか家に帰さないようにされるとは思わなかった」。そして「情けない、情けないよ」を繰り返す。
そのくせ、老健に送り届けて帰ろうとすると、名残惜しそうな顔で「もう行っちゃうの」と不安そうな顔をする。そんな反応に戸惑うばかりだった。



















