乳がん化学治療の後の脱毛を抑制する「頭皮冷却療法」とは? 厚労省の承認から間もなく丸5年
乳がんの場合、頭皮冷却療法を行わなければ、抗がん剤投与後2~3週間で髪が完全に抜け落ち、頭皮が見えない程度に髪が生えるまで3カ月ほどかかる。2年で8割の人が80%以上回復するとされるが、脱毛後3年経っても40%以上の患者が元の状態まで回復しないという研究結果もある。
「脱毛は、特に女性では『頻度・苦痛度共に最も負担が大きい抗がん剤の副作用である』ことが、国立がん研究センターの調査で示されています。患者さんの精神的苦痛を支える方法のひとつとなるのが頭皮冷却療法だと考えています」
■専用キャップをかぶって頭皮の温度を下げる
抗がん剤治療で脱毛するのは、抗がん剤が血流に乗って毛根に届き、体毛をつくる毛母細胞が影響を受けるからだ。そこで頭皮冷却療法ではマイナス4度の液体が環流する専用キャップをかぶり頭皮を冷却し、血管を収縮させて抗がん剤が毛根に届く量を極力減らす。
しかし十分な効果を得るためには、抗がん剤投与の30分前から専用キャップをかぶり頭皮の温度を下げ、点滴中はそのまま約60~90分、投与後も90分以上、頭皮の冷却を続ける必要があり、とても時間がかかる。前後の冷却を合わせると3時間半~4時間ほどに及ぶ。


















