(34)サ高住入居日…「絶対、嫌」と車に籠城されてしまった
恨み節が延々と始まった。反論したら火に油を注ぐことになるので、黙って聞き流すことしかできなかった。当然のことながら車内の雰囲気は重苦しく最悪。それでも車を走らせ、約束の時間に少し遅れてサ高住に着いた。
「着いたよ。不満もあるだろうけど、おかんにケガしてほしくないんだよ。何とか我慢して、ここで家に戻るための練習をしてみてよ」
口々にお願いしても鬼の形相で「嫌だ、絶対に(車から)降りない」と頑として抵抗の構えを崩さない。さすがに力ずくで降ろすわけにいかず、時間はいたずらに過ぎていく。何か手はないかと、以前案内してくれたサ高住責任者の女性に事の次第を伝えに行くと、「わかりました。私が話をしてみますので、息子さんたちは車から降りてください」と、おかんが籠城する後部座席に乗り込んだ。さて、どうなる?



















