<第9回>「保育園落ちた」ブロガー 政府の対応策に疑問符
「この3年間、民主党政権時代の2倍以上のスピードで30万人分の保育の受け皿を整備した」
「来年度も10万人分以上の保育の受け皿をつくる。病気になった子供たちの保育も拡充する」
2016年度予算成立を受けて会見した安倍は、待機児童問題に触れ、鼻息荒くこう熱弁を振るった。騒動に火をつけたブログ「保育園落ちた日本死ね!!!」が国会で取り上げられた時は冷たく切り捨てたくせに、手のひら返しだ。もっとも、中身は規制緩和オンパレードの弥縫策。抜本的対策とは程遠い。「保育園落ちた――」を書いた母親ブロガーはどう見ているのか。メールで話を聞いた。
――子育て世代の怒りを目の当たりにした安倍政権は、待機児童解消策を矢継ぎ早に打ち出しました。東京都内の認可保育所や小規模保育所の定員上限を取り払い、約3000人分の受け入れ枠を増やすといいます。
待機児童が減るのはいいことだと思いますが、保育士にだけ負担がのしかかることがないようにしてほしい。保育士の待遇は改善されないのに、責任や仕事だけが増えるのではないか心配です。子どもの命や教育がかかる問題なので慎重に議論をしてほしいです。