首都直下地震で崩壊も 東京山の手に潜む二次災害リスク

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 大型地震が発生すると、地盤が緩み、土砂災害やがけ崩れの「二次災害」が襲う。

 1995年に阪神・淡路大震災が起きた六甲山地は花崗岩山地で活断層が多く、地すべり、崖崩れが多発。六甲山地だけで約600カ所が崩れた。2008年岩手宮城内陸地震では、栗駒高原付近において大規模な地すべり、崖崩れが多発している。

「今回の熊本地震で震度7を記録した益城町は、その後に崖崩れ、地すべりが起きています。周辺は、阿蘇山の溶岩台地の上を火山灰が覆った地形で、比較的安全な所です。しかし、集落は水を求めて、緑川の支流で木山川、秋津川が浸食した谷や崖に沿い分布していました。そのため、地震や崖崩れによる被害が大きくなったと考えられます」(立命館大環太平洋文明研究センター・歴史都市防災研究所教授の高橋学氏)

 東京山の手も要注意だ。茨城や千葉を震源とする大きな地震が発生すれば、非常に危ない。

「山の手エリアは富士山、箱根山、浅間山などの火山灰で覆われています。高さは7~14メートルほど。そこを神田川や目黒川などの河川やその支流が開析して、鴬坂や行人坂(目黒区)といった斜面を形成しているのです。普段から、非常に緩やかな慢性的地すべりが起きており、地震や集中豪雨などの時に崩壊する可能性が高いです」(高橋氏)

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