ラーメン業界の常識 “自家製”スープ&麺の店はごく少数派
「あの店の豚骨ラーメンは濃厚でうまい」「ココの醤油ラーメンは店主のこだわりがあって一番だ」など、ラーメンのウンチクではどこの会社でも盛り上がります。
しかし、実際にスープを自店で作ったり、麺を自家製にするのは、ごくごく少数派という現実をご存じでしょうか? それは、自家製スープや自家製麺を用いると、時間や労力のコストが大きいからです。
1杯1000円以下で提供しなければ、お客さんだって寄り付かなくなりますから、スープ作りに時間や労力はかけられません。
飲食店経営では、原材料費は30%以下に抑える――というのが、基本中の基本。
でなければ、人件費や家賃、水道光熱費などを賄えなくなり、赤字になってしまいます。
まれに、原材料費に4割近くかける店も存在しますが、それは、お客がどんどん回転する繁盛店になってから、味を向上させるために原材料費を上げた結果にすぎません。開店するにあたって、原材料費が30%を超えていたら商売にならないのが現実です。