首都圏が世界一危険…巨大地震リスクが高いこれだけの論拠

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■最も危ないのは「M8級」の房総沖地震

 この中で、もっとも“本震”が近いといわれるのは千葉県の房総半島沖だ。今月に入って千葉県では、南部を震源地にする地震が8回、東方沖が7回、北西部が4回と揺れまくっている。原因は房総半島沖でプレート境界の岩盤がゆっくりズレて動く「スロースリップ」現象。多くの専門家が、岩盤が約1週間で10センチ程度動いたことが引き金になったと指摘している。

 過去に産業技術総合研究所は、千葉県の房総沖では約400年周期で未知のM8級の地震が起きてきた可能性を公表した。前回は約350年前、1677年の延宝房総沖地震で、現在の千葉県銚子市に高さ17メートルの津波がもたらされたとの記録もある。

 房総沖地震(M8)に注目する、元東大地震研究所准教授の佃為成氏は言う。

「7年前の東日本大震災以降、このエリアは余震が続いており、岩盤に強い力が加わった状態です。スロースリップ現象は県内でこれまでも数多く観測されている。6月には、房総半島の九十九里浜付近で異常が見られて、周辺で有感地震が起きた。それだけでなく銚子の沖合でも群発地震が起きています。今まで以上に警戒が必要です」

 千葉県は「房総沖地震での津波で最大5600人の死者が出る」と想定している。そのとき、震源から100キロ近く離れた都心を最大震度6程度の揺れが襲う。危機は刻々と迫っているのだ。

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