紀州麺処 誉(和歌山)意外性がSNSで大ウケのラーメン屋
外観と内装は割烹風。料理人は白衣で給仕は着物とくれば、誰しも日本料理店と見まがうはず。ところがジャンルはラーメン屋なのだ。
和歌山市内西ノ店にある「誉」は、そんな意外性がウケてSNSで広まった人気店。店主・奥畑公康さんがこの場所でラーメン店を企画した時に、「後発で和歌山ラーメンを出しても行列ができない」と料理長の濱慶太郎さんが進言し、今のようなスタイルの店ができあがった。雰囲気も和なら、やはりラーメンも和風仕様。俗にいう豚骨醤油の和歌山ラーメンとは掛け離れたものを出している。
人気の真鯛の塩ラーメン(880円)は、昆布・煮干し・干しシイタケでとったダシで鯛のアラを炊いて作る。下津の養殖場から鯛の頭と中骨を仕入れて作るこだわりよう。濱さんに聞くと「それだけだと、そばのダシのようになりかねないので鶏の香味油を用いてラーメンらしいパンチ力をスープにつける」そうだ。塩味がベースのスープは、あっさりめ。生麩、鶏チャーシュー、あられ、細メンマ、小海老などを具材にして上品な味にしている。