田中幾太郎
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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

横浜翠嵐高が東大受験で大躍進「3年間」で勝利に導く秘訣

公開日: 更新日:

 流れが変わったのは05年。神奈川県で学区制が廃止されたのだ。そこで勝負を賭けたのが横浜翠嵐だった。全県から生徒を集められるようになったのをチャンスと捉え、意識的に高校入試のハードルを高くした。数学、英語、国語の3教科で、独自の問題を出題するようにしたのである。

「入試の難易度を上げるだけで、優秀な生徒が集められるわけではありません。なんといっても、大切なのは実績。それを積み重ねていけば、さらに優秀な生徒が集まるという好循環が生まれる。そのためにも、授業の質を向上させ、大学入試で結果を出していく必要があったのです」(学校関係者)

 大学受験に特化した高校というと聞こえは悪いが、生徒にとっては、横浜翠嵐に入ることがゴールではないのだ。

■中高一貫校と勝負するための学習目標

「ところが、横浜翠嵐に合格した時点で達成感を得て、気が緩んでしまうパターンが少なくない。それでは中高一貫校とはとても勝負にならない。そうならないために、入学直後から勉強漬けの日々に慣れてもらうのです。宿題の量も多いですし、試験も年に何回も行います」(同)

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