「気をつけ!」「敬礼!」ドアマン警備員のバイト研修で軍隊式訓練の驚愕

公開日: 更新日:

 この日の研修は午前9時から午後5時まで昼休みの1時間をはさんでみっちり7時間。警備員の心得などを聴講したのだが、意外なことに「人権とは何か」という法律論にも触れた。せっかくの法律の講義なので興味深く聞き、途中で何度も質問した。そのたびに講義がストップするため、周囲の3人が迷惑そうにこちらを見る。

 面白かったのは警備業法のくだりだ。加藤氏が長い文章を読み、「警備業法第49条にもあるように」と言った。そこで「第49条とはどんな条項ですか?」と聞くと、彼は「ちょっと待ってください」と言い、慌てて手元の資料をめくり始めた。ところが、なかなか当該の説明ページが見つからない。焦った加藤氏がページをめくりながら言った。

「少々お待ちを。なにしろ長年研修をやってますが質問を受けたのは今日が初めてなもので……」

 そのあとは私が質問をするたびに加藤氏が「ご理解いただけますか?」と聞き、「少し納得がいきませんが、時間がないので次にいきましょう」「はい」と、こちらが主導権を握る格好になった。

「気をつけ」「敬礼」についてこんな儀式が必要なのかを加藤氏に聞いたが、「けじめは大切」と譲らない。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  2. 2

    愛知県犬山市にある「もうひとつの万博」に行ってみた “本家”と違いストレスフリー&コスパよし

  3. 3

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  4. 4

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  5. 5

    長嶋茂雄さんは助っ人外国人のセックスの心配もしていた。「何なら紹介してやろうか?」とも

  1. 6

    「時代と寝た男」加納典明(16)小熊を屋内で放し飼い「筋肉、臭い、迫力、存在感がぜんぜん違った」

  2. 7

    長嶋茂雄と連れ立って石原裕次郎さんのお家で朝まで豪遊した顛末 試合は雨天中止と思ったのに…

  3. 8

    僕は宝塚シニアの3年時、全国大会初出場でPL学園からスカウトされた。後に阪神同期入団する二塁手は…

  4. 9

    長嶋茂雄さんは当然のように電車改札を「顔パス」しようとして、駅員に捕まった

  5. 10

    “中居正広寄り”の古市憲寿氏と視聴者のズレはどこで生まれた? フジ日枝批判での存在感は早くも過去のものに