メスの繁殖犬を引き取ったら確認すること

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 より心配なのは、下腹部の膨満と便の停滞でした。子宮の腫れが連想されます。話によると、自宅に連れてきてから、便秘がちで、排便は2、3日に1回。腹部の触診から、便の停滞を認め、子宮の腫れはありませんでした。改善策として、炊いた米をフードにまぜたり、ネコ用の毛玉対策おやつを勧めたりして、手術を待つ間、摘便したこともありました。

 飼い主さんは、便秘もあって子宮のトラブルを心配されたようですが、実は私は、すでに理解ができていたのです。

 このワンちゃん、腹部に太い手術痕があり、帝王切開を何度か経験したことがうかがえます。この手術によって、子宮体の一部が、腸間膜もしくは腸の表面に癒着して腸の動きを悪くしていた可能性が考えられたのです。特に偽妊娠期は、子宮が腫れ、癒着部が腸を引っ張るため、余計に腸の動きが悪くなり、便秘が悪化します。

 発情休止期になり、避妊手術をすると、案の定、子宮体に腸間膜が癒着していました。卵巣と子宮を切除したほか、癒着した腸間膜を剥離したことで、手術は無事終了。その後、便秘は解消、毎日快便だそうです。

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