このためだけに1時間かけて来ても損はない「鳥清大和本店」の骨付き鳥もも焼き

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 カウンターはほとんど常連客。カウンター内の女性がそつなく相手をしながら手際よく注文をさばいている。テーブル席は年配の男女から若者、会社員、ママ友といった子供以外の人種の見本市。壁には古びた品書きがズラリ。6時前にはほぼ満席だ。

 2台ある焼き台がフル稼働すると、香ばしい煙がモクモク立ち上る。アルミの灰皿もあり、においを気にするようなヤワな客はここにはいない。おっ、アタシの鳥ももが焼き上がったぞ。突き出た骨に紙が巻いてある。ここを持って手づかみでやれってことだ。ハイ、そうさせてもらいます。大口開けてガブリ、そこにホッピー。サイコ~!こりゃ、たまらん。クリスマスに食えなかったからリベンジだ。しかもこっちは炭火の焼きたてだぜ。このためだけに1時間かけて来ても損はないよ。腹が落ち着いたら酒が気になりだした。アルミの酒たんぽがある。あれで冷やをもらおう。京都の清酒世界自慢(350円)。大層なネーミングがいい。たんぽから厚手のコップに注いでゴクリとやる。こういう酒器があると、つい日本酒を頼んでしまう。そして飲み過ぎる。やはりこういった小道具は酒を飲む場面では欠かすことはできない。そういう意味ではこの店そのものが酒を飲むための大道具、舞台美術みたいなものだ。が、もはや同じしつらえで新たにつくることのできない文化遺産だ。ついでに言えば2階は芸術遺産だね。大満足の還暦男。また寄らせてもらおう。心配なことがひとつだけ。快速に乗ったら次の駅までトイレに間に合うかしら……。 (藤井優)

○鳥清大和本店 大和市大和南1-4-6

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