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若月澪子

1975年生まれ。ジャーナスリト。大学卒業後、NHK高知放送局・NHK首都圏放送センターで有期雇用のキャスター、ディレクターとしてローカル放送の番組制作に携わる。結婚退職後に自殺予防団体の電話相談ボランティアを経験。育児のかたわらウェブライターとして借金苦や終活に関する取材・執筆を行う。生涯非正規労働者。ギグワーカーとしていろんな仕事を体験中。

繰り上げ受給を選ぶのはどんな人? 低年金シニアを惑わす税と社会保障のカオス

公開日: 更新日:

「何が不安か」が、わからない不安

 65歳になったCさんの年金は、月3~4万円ほど増えたらしい。これは単なる増額ではなく「加給年金」が付加された可能性がある。「加給年金」は65歳以降の年金受給者が「65歳未満の配偶者」を養っていると上乗せされる手当だ。ただし妻が65歳になると休止される。

 年金制度はこうした「オプション」や「ルール」がややこしい。さらに社会保険税金は別カテゴリーから“襲撃”してくる。「何が苦しいのか」を正確に説明できる人は少ないのではないか。

 Cさんの人生は「安全と思っていた列車に乗っていたら、いつの間にかボロい電車に乗り換えさせられ、今はどこに向かっているのかよくわからない」という状態に見える。

 バブル崩壊、リーマンショック、コロナショックを浴びた「中流」は、終身雇用崩壊と非正規雇用拡大の波に飲まれ、低年金の老後へ流れ着いた。しかし「人のいい」Cさんは自分がどこに流されているのかもわからない。

 そもそも「何歳から年金を受給するのがお得か」を個人が判断しなければならない時点で、年金制度は崩壊がはじまっていると言っていいのではないだろうか。

(了)

  ◇  ◇  ◇

 関連記事では【第3回:年金の「繰り上げ受給」は得か損か・前編】これが日本の「中流」サラリーマン転落の軌跡 年金の「繰り上げ受給」を選ぶのは、お金と仕事がない人も公開中。こちらも必読だ。

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