著者のコラム一覧
若月澪子ルポライター

1975年生まれ。ジャーナスリト。大学卒業後、NHK高知放送局・NHK首都圏放送センターで有期雇用のキャスター、ディレクターとしてローカル放送の番組制作に携わる。結婚退職後に自殺予防団体の電話相談ボランティアを経験。育児のかたわらウェブライターとして借金苦や終活に関する取材・執筆を行う。生涯非正規労働者。ギグワーカーとしていろんな仕事を体験中。

繰り上げ受給を選ぶのはどんな人? 低年金シニアを惑わす税と社会保障のカオス

公開日: 更新日:

シニアが把握できない複雑怪奇な年金制度

 Cさん宅の世帯年収は、90歳になる母親の年金、妻のパート代も合わせると月30万円ほど。絶対的貧困でも相対的貧困でもないが、貯蓄投資もなく、就労しているのはパートの妻だけ、「安心」と言える状況ではない。

 年金生活といえども社会保険や住民税、母の介護費用、さらにCさんや妻も持病を抱えて医療費もかかる。そしてこの物価高だ。

 しかしCさんは、相変わらず人のよさそうな笑顔で語る。

「何もかも高いですよね。水道や光熱費も上がりました。スーパーで買い物をするのは私の役目ですが、食料品も日用品も1.5~2倍くらい値段が上がっていますね」

 ただ最近65歳になったCさんには、こんな変化があった。

「これまで年金は月10万円ほどだったのに、65歳から増えたんです。なぜなのか私にもよくわかりません。しかし住民税や社会保険料の負担が増えて、あまりお得感はありませんが」

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