<8>親子協力して2世帯住宅を建てられないか? 費用は折半、息子はOKも嫁の反応が…
正月、埼玉県内の賃貸マンション住まいの息子が、家族を連れて熊谷市の自宅にやって来た。遠井安男(仮名)は、これまで“ついのすみか”探しに苦労していることを話し、一緒に2世帯同居住宅を建てる気はないかと相談してみた。
遠井としては、75歳になるいま、自力だけで築40年の自宅を建て替えることは難しい。でも親子で協力すれば建てられるのではないかと息子に持ちかけてみたのだ。
熊谷市の郊外に立つ住まいは駅から遠く、建て替えはあまり現実的ではないので、どんな物件があるか探してみると、駅から徒歩7分ほどの場所に手頃な売り地が出ている。そこに2世帯住宅を建てても、合計4000万円ほどで可能なことが分かった。
75歳の遠井には住宅ローンは組めないので、今の住まいを売却した資金と預金から2000万円を出すので、半分の2000万円を息子に負担してもらえないかという計画だ。
2000万円なら金利1%のローンを35年返済で組めば、毎月6万円弱で借りることができる。それなら、息子が借りているマンションの賃料とさほど変わらないはずだ。