リブセンス 村上太一社長(1)不安を解消するには行動…学生時代に創業し史上最年少25歳で1部上場
進学前から大学時代に起業する計画だったのだ。で、大学主催の「ベンチャー起業家養成基礎講座」を受講。
「そういうもので起業なんて学ぶものではないと思っていましたが、そこで行われるコンテストで優勝すると校内のオフィスを1年間無料で借りられる特典があった。それで、高校時代に練ったアイデアで参加。事業案だけでなく、優勝するために、教室の最前列に座る、毎回質問するなど、とにかく気合の入れ方が違うぞというアピールをしました」
結果、見事優勝。大学生4人(うち1人は桂大介現取締役)でアルバイト求人情報サイト「ジョブセンス」(現「マッハバイト」)を事業とするリブセンスを設立した。大学1年の2月のことだ。
特徴は成功報酬型という点。求人する会社は同サイトに求人を出すだけなら費用がかからず、効果があったら1人いくらで同社に費用を払うという仕組みだ。また、採用された側には数千円の「採用お祝い金」を出した(厚労省の規制により今年3月で終了)。
「社会経験ゼロなので営業の本などを読んで、テレアポして求人会社に行く。当初はしんどい時期がありましたが、不安を解消するにはとにかく行動を、と訪問しました。学生で信用はないですが、求人を出すだけならお金がかからないというハードルの低さのため、出してみようかと求人企業が増えていきました」
借入金ゼロで資本金は300万円。もちろん当初は4人とも給料なし(ほどなく月5万円に)。預金が150万円くらいに減った頃、軌道に乗っていった。 (つづく)
(ジャーナリスト・坂本俊夫)